第38回 眼科写真研究会 抄録集
2026年5月1日 更新
・ Lesson1.眼底写真(従来型眼底カメラ)
■ 昭和医科大学医学部眼科学講座
オフサルミックフォトグラファー 内田 強 先生
「従来型眼底カメラの可能性」
当大学眼科外来では現在、従来型眼底カメラのみで検査業務を行なっている。しかしながら本邦でも広角眼底カメラの普及は著しい。
広範囲の撮影にあたり、高齢者や小児等においては勿論、スクリーニング検査にあっても対象に与える負担を少なく検査を終えることはとても大切であり、大きなアドバンテージである。
しかし全てを広角眼底カメラに置き換える事は難しい。
本発表では、両者を対象症例に合わせて柔軟に使用する事を前提に、広角眼底カメラに比し、従来型眼底カメラのメリットを再考すること、そしてその使用法における工夫を通し、従来型眼底カメラの更なる可能性を検討する。
対象症例の選択を行うことが大切である。従来型眼底カメラでの網膜剥離やぶどう膜炎など広範囲のパノラマ撮影において、テクニックや撮影時間を要すことは必須となる。
対し黄斑円孔や中心性網脈絡膜症、視神経乳頭陥凹など局所の撮影はより詳細に行うことができる。
また、眼底の色調をより正確に捉えられることも、症例の読影や経時的変化を観察することにおいて従来型眼底カメラの大きな利点である。
その撮影対象に合わせ、変倍拡大や適接な光量選定等を行い、見え方の違いを示す。
また、本来広角眼底カメラの得意なパノラマ撮影において、従来型眼底カメラの優位性も少しお示ししたい。
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・ Lesson2.眼底写真(広角眼底撮影装置)Optos
■ 関西電力病院 天野大輔先生
広角眼底撮影装置は、近年眼科診療において重要な役割を果たしており、眼底写真撮影の第一選択となっている。
OptosCalifornia(以下Optos)はSLO(共焦点走査型レーザー検眼鏡)を用いることで混濁の乱反射を起こしにくくコントラストの高い画像を得られる。
Optosは広角眼底撮影装置の中では最大画角200°の画像を無散瞳下にて0.4秒の時間で撮影できる。
従来型の眼底カメラと比べ短時間で広範囲を撮影することができ、網膜周辺部位の疾患の発見や診断に関わる多くの情報を取得できる。
また、自発蛍光撮影や蛍光眼底撮影を広角で撮ることが可能となり、病態の経時的・定性的変化の把握に有用である。
本講演では、Optosの基本的な構造や撮影方法のコツなどを解説し、症例別の注意点などを述べる。
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・ Lesson3.造影検査
■ JCHO中京病院 杉岡勇希先生
フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)およびインドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)は、網膜・脈絡膜疾患の診断や治療方針決定において重要な検査であり、コメディカルが担う役割も大きい。
近年、OCT angiography(OCTA)の普及により非侵襲的評価が可能となったが、血管透過性や循環動態の把握など造影検査でしか得られない情報も多く、その臨床的意義は依然として高い。
本講演では造影検査の基礎原理を踏まえ、正常所見および異常所見の理解を整理する。また当院ではOPTOSとHRA2を用い、疾患特性や撮影範囲に応じた使い分けを行っている。
良好な画像を得るためには、撮影手技のみならず、事前に他の検査所見を踏まえて撮影部位やタイミングを計画することが重要である。
さらに実際の症例を提示し、撮影時の工夫や判断過程について解説し、日常臨床における検査精度と再現性の向上を目指す。
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・ Lesson4.前眼部写真
■ 大阪けいさつ病院 清水優太郎先生
「フォトスリットランプの撮影法」
スリットランプは眼科診療において欠かすことのできない装置であり、これにデジタルカメラなどの撮影装置を付けたものがフォトスリットランプである。
フォトスリットランプの撮影は、病状の経時的変化や治療効果を正確に記録・評価する目的のみならず、教育的・学術的にも大切な役割を担う。
したがって視能訓練士は機器の特徴や撮影の理論を十分に理解したうえで、疾患に応じた適切な設定で撮影することが肝要である。
前眼部は、透明組織も含んだ色調・コントラストに富んだ被写体であり、スリット光の強さ・サイズ・角度などによって所見の見え方が大きく変化する。そのため撮影技術および理解度が最も反映される検査の一つである。
本講演では、スリットランプ単体で可能な撮影法について、装置の構造や各照明法の特徴を概説し、撮影の際の注意点をまとめる。
また代表的な症例を供覧し、筆者がどのような考えで撮影に臨んでいるかについても解説する。
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